グラフィックデザイナーはAIに仕事を取られるか。

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[ITmediaニュース]

AI(人工知能)によって将来的に無くなる仕事がでてくるってニュース、最近よく耳にします。

自分の仕事、デザイナーはどうなのかなと思ってデザイナー目線で考察してみようかと。ちなみにリンク先の記事では「代替可能性が低い職業100」にグラフィックデザイナーが入ってますがどうなんでしょうか。

 

グラフィックデザイナーの仕事はAIの進化によって無くなる。

ずばり、将来的にはなくなる可能性は高いと自分は思っている。

まずは、数年で簡易的なグラフィックデザインを実行する、AI搭載のサービスが出てくることは容易に想像できる。

例えば、ShutterStockやPIXTAなどのグラフィック素材のサイトが充実している最近では、乱暴に言えばそれらの中から、素材を適当に組み合わせるだけで不十分ではあるがデザインにはなるのだ。

それがさらに、入力者のイメージに合わせて細かく設計してくれる様に進化していき、こだわらなければ、AIのデザインで事足りる様になると思う。

そうなると、インターネットとプリンタがあればだれでも、POPやチラシを作れるようになりそう。

しかもAIは疲れないし、文句を言わずに何度でも修正してくれるし、しかも何パターンもパターン違いのデザインを提案してくれるだろう。正直最強だ。

AIに仕事を取られないデザイナーとは。

上では簡易的なグラフィックデザインについては正直やばいと書いたんだけど、逆に難しい、細かい注文のデザインに対応できるAIはまだまだ先の話だと思っている。

細かい希望に沿うのに人の脳みそと手が必要だろう。

例えば、今のillustrator CCにはライブトレースの機能があるが、CS3まではそんな機能はなかったので、トレースは全て描かなければならなかったのだ。 それに、今のライブトレースだって、うまくいかないことがほとんど。そういう時は自分の手を使ってアンカーポイントを再度打つか、ぐちゃぐちゃのベクトルデータを修正して使うのだ。

そういう意味では、半AI的はデザインツールを使って、デザイナーが最終的に仕上げるという時代がしばらくは続くと考えられる。今でもillustratorやPhotoShopは自動化されているけど、自動化の一つ上の時代が来るだろう。

そう考えるとAI化も悪いことばかりじゃない。ある日突然に「自動デザイン装置」が出てくるわけでもないのだから、うまくアンテナを張り、日々情報を集め、それを利用してやればよいのだ。周りの環境の進化に合わせて柔軟に仕事の仕方を変えることが必要。

もうひとつ大事なことは、個性だ。差別化と言っても良いかもしれない。

デザインのAI化を考察してみたけれど、それはつまり最近スーパーなど、小売店などのPOPがみんな「いらすとや」のイラストを使うように、みんな同じ、画一的なデザインが今以上にネットワーク上に溢れるということ。

その逆を行けば良いということです。つまり、自分にしかできない強みを持つということ。 イラストレーター兼デザイナーとかわかりやすいし、服の作れるデザイナーもわかりやすい。 得意なことがあればAIにもしばらくは、そうそう負けないと思いますがどうでしょうか…。

でもMacの登場でDPTがガラッと変わったように、何か画期的なブレイクスルーが起きたりして、30年もすれば無くなるかもなぁと思ったり。